独身アラサー人事部採用担当、最期の4ヶ月。

32歳独身OL。都内でひとり暮らしをしながら、某住宅メーカーの新卒採用の仕事をしています。突然結婚が決まり、あと4ヶ月で退社します。思えば非常にドラマチックだった1年間。新卒採用の事。人事部から見た就活の話。今までの職歴。恋愛遍歴。普段の生活の話など。今後の在宅ワークの基盤づくりの為のブログ。

人事部のメンバー。

弊社は全国に拠点を構える住宅メーカーである。

全国を6つのブロックに分け、
それぞれに採用担当者が2名いる。

60歳以上のおじいちゃんと30代の若手社員。

という2名ペアという謎のシステムが敷かれていた。

そこの関東担当=本社に配属されたわけである。

そして、当然のごとく、
私のペアも64歳のおじいちゃんであった。

その方は、新卒でこの会社に入社し、営業マンとして優秀な成績を残し、支店長、役員まで成り上がった人物であった。

そして、
「現場しんどいべ」の社長の鶴の一声で、
突然、人事部に飛ばされたのであった。
可哀想である。

彼の口ぐせは

「俺、採用は初めてだからわかんねーんだ。」

である。

こちらもである。
こちらは会社の事もわかんねーんだ。

そして、いつもえげつない咳をしている。

1年後、彼は心筋梗塞を起こし、満65歳で定年退職をしていった。

いっときの相方である。

はじめは、
このおじいちゃんとの戦いの日々でもあった。

64歳と大学生が果たして相容れるのだろうか。
64歳で新しい仕事を覚えられるのだろうか。
約束を忘れずにフットワーク軽く動けるのだろうか。

無理だ。

これは適材適所の配置ができなかった会社の責任であるため、本人には非はないと思う。

が、

非常に非常〜に苦労させられた。
まぁ、いい思い出である。

あと、
週5日は最終面接のために出張しているブチョー(60歳)
週6日は中途面接と船に乗るために出張している、自称中途人事部長(ちなみにそんなポジションはない。ただの元部長63歳。)

の、3名の60代おじさん、プラス私

が本社人事部のメンバーであった。

そのため、細かい業務を教わる先輩は本社にはいなかったため、

東北の30代と九州の30代に仕事を教わる事になった。

出張と電話で。

リクナビの操作とか。

「アップロードってボタンあるでしょ?」

「どこだ!わからん!」

「右の下の方だよ!」

こんな調子である。

非常にお世話になりました。

そして、この2人とは、

のちに1人はマブダチ、
1人は片思いの相手

に発展するのであった。

お局の攻略と社内の暗黙ルール。

まずのミッションは、お局の攻略である。

とりあえず、明るい挨拶と笑顔を振りまき、
社内のルールは何でもお局聞いた。

「至らない点があったらどんどん教えてください!!!!」

予防線張り終了である。

そして、何も知らない私は、

めっちゃ茶髪のそこそこネイルで過ごしていた。
(茶髪だめネイルだめな病院を脱したもんだから)

そして、鈍感な私は、

「ちゃらい女が来た」

と、社内で有名になっていた。

これは後に知る事になる。

「そんなクソつまんない事で辞めさせたくないから、そういうのは本人に言わないで、俺に言って」

と、ブチョーがガードしてくれていた。

そして、半年後くらいに

「なんかここの女地味なやつ多いな。茶髪とかダメなのか?」

と、自発的に暗めのグレージュに染めて

「気づくのおせーよ」

とブチョーに言われたものである。

今まで、

数人の中途女が人事部社員としてやってきたが、この辺のことで、社員から陰口を叩かれ、お局に叱られ、辞めていったそうである。

お局ともお友達になっていたので、

お局も他フロアのお局からガードしてくれていたらしい。

こないだ、指全部違う色のネイルにしていったら、さすがに怒られた。

どこまでならオッケーなのか。

新入社員の指導のために、

ネイルを見せて基準を尋ねようと思う。

脱派遣。初出社。

「仕事決まったぜー。仕事辞めなきゃ!」

幸いにも派遣社員だったため、1ヶ月後に辞めるということで、あっさり手続きが済んだ。

2017年11月15日に前職を退社した。

2日だけ有休が残っていたので、
仲良しの相撲好き脳梗塞ブルドクターと、
日帰りで福岡に相撲を見に行った。
(当時、私には相撲ブームが来ていた。そのブームは去った。)

とんでもない贅沢旅行を満喫し、
枡席で相撲を楽しみ、
現在の婚約者に空港に迎えに来てもらい、
つかのまの休みを満喫した。
(当時は付き合っていないし興味もなかった。)

そして、
2017年11月16日現職に入社した。
(実質、空白期間はなしである。)

1週間前に、総務部のベテラン感漂う女性から、
「8時に出社してください。」
と言われていたが、前日にブチョーから

「もぞさん家遠いから8時半に出社でいいよ」

と電話あり。

「助かるわー。てか定時8時半だしね。」
っつって8時半に出社。

忍び寄る50代位の女性。

「8時出社と言ったはずでは。」

騙された。

私は気が付いた。

こないだ電話で話した総務部のベテラン女性だ!

そして、ここのキーパーソンはこのお局だ。

という事に。

10年間の職歴と採用担当になった経緯。

私は某住宅メーカーで採用担当者をしている。

32歳、ひとり暮らし独身OLである。

言っておくが彼氏はいる。

プロポーズされ、5月末に寿退社する。

社会人歴10年目。

今までの職歴を振返る。

建築系の女子大を卒業。

無愛想が過ぎ、就活に失敗。

酒好きが講じ、研究室の教授と仲良くなり、就職先を紹介してもらい、某有名電機メーカーのショールームのお姉さんを5年。

探究心と責任感の高さから、難しい仕事を多量に任されるようになり、

精神的に死に、1年ひきこもり。完全に患った。

「家の近くでとにかく楽に働きたい。仕事にやりがいなんていらない。」

という理由だけで、病院で医療事務を目指す。

「しかしこんな未経験三十路誰も雇わねぇ。」

と思い、職業訓練校に通い、無駄に資格を取りまくる。

医科,歯科,調剤の3種の医療事務、簿記3級。

月10万の雇用保険をもらいながら資格が取れるのは、なかなか美味しい生活だった。

しかし、結局、
無愛想面接ベタが講じ、職がみつからず、

派遣社員となり、

無事、実家から3駅、9〜17時の快適な生活を手に入れる。

何の責任もない。
身につくスキルは
医者という偉いおじさん転がしスキルだけ。
でも、なんか楽しい仲間に囲まれた。
(くそみたいな主婦も何人かいたけど)
看護補助という仕事を3年。
(結局、資格は活かせていない)

新人の教育やら、マニュアル作成やら、

仕事、すれどもすれども、時給上がらず。

謎に仲良くなったヤンチャ系医者に、

「大学卒業して、こんなとこでくすぶってんじゃねぇ。親が泣くぞ。」

と怒られ。

「だったら、なんか仕事紹介しろや。」

と、

①その病院の理事(参議院議員)の秘書
②知り合い(某有名建設会社営業部長)のツテで住宅系の仕事

の2択をもらい、②を選択。

その結果、現職にたどりつく。

ヤンチャ医者と、その親友である建設会社営業部長と飲みに行き、

「取引先の住宅メーカーの営業部長さんに頼んであげるから、インテリアコーディネーターとかやったら」

と言われるがまま、面接に行った。

そこに現れたのが、

私の人生を大きく変えた、現在の上司である。

人事部長。(今後、ブチョーと呼ぶ)

もうひとり、ヤクザのような風貌の「自称中途人事部長」がいた。

こいつばかり喋る。

「部長がふたりってどういうシステム?」

と思いつつ、面接という名の雑談は進む。

そして突然、ずっと黙っていたブチョーが口を開いた。

「君、人事部で新卒採用やってみない?」

「なんですかそれ? ...やります。」

ちゅーことで、私は住宅メーカーで突然、人事部員として新卒採用の仕事をすることになりました。