人事部のメンバー。
弊社は全国に拠点を構える住宅メーカーである。
全国を6つのブロックに分け、
それぞれに採用担当者が2名いる。
60歳以上のおじいちゃんと30代の若手社員。
という2名ペアという謎のシステムが敷かれていた。
そこの関東担当=本社に配属されたわけである。
そして、当然のごとく、
私のペアも64歳のおじいちゃんであった。
その方は、新卒でこの会社に入社し、営業マンとして優秀な成績を残し、支店長、役員まで成り上がった人物であった。
そして、
「現場しんどいべ」の社長の鶴の一声で、
突然、人事部に飛ばされたのであった。
可哀想である。
彼の口ぐせは
「俺、採用は初めてだからわかんねーんだ。」
である。
こちらもである。
こちらは会社の事もわかんねーんだ。
そして、いつもえげつない咳をしている。
1年後、彼は心筋梗塞を起こし、満65歳で定年退職をしていった。
いっときの相方である。
はじめは、
このおじいちゃんとの戦いの日々でもあった。
64歳と大学生が果たして相容れるのだろうか。
64歳で新しい仕事を覚えられるのだろうか。
約束を忘れずにフットワーク軽く動けるのだろうか。
無理だ。
これは適材適所の配置ができなかった会社の責任であるため、本人には非はないと思う。
が、
非常に非常〜に苦労させられた。
まぁ、いい思い出である。
あと、
週5日は最終面接のために出張しているブチョー(60歳)
週6日は中途面接と船に乗るために出張している、自称中途人事部長(ちなみにそんなポジションはない。ただの元部長63歳。)
の、3名の60代おじさん、プラス私
が本社人事部のメンバーであった。
そのため、細かい業務を教わる先輩は本社にはいなかったため、
東北の30代と九州の30代に仕事を教わる事になった。
出張と電話で。
リクナビの操作とか。
「アップロードってボタンあるでしょ?」
「どこだ!わからん!」
「右の下の方だよ!」
こんな調子である。
非常にお世話になりました。
そして、この2人とは、
のちに1人はマブダチ、
1人は片思いの相手
に発展するのであった。